絵画教室

近頃、絵を習っている。

絵の師匠は私の相方である。

なぜまた絵を習い始めたのかというと幾つか理由があって、まず酒を飲む回数が減ったこと。夜、酒を飲まずに家にいると自由になる時間が多く元々テレビ好きでもないのでなにか有意義な時間の過ごし方は無いかと考えた結果だ。

 2つ目は子供のころから絵が下手でコンプレックスを持っていたこと。絵を書くのは苦手なくせに学生のころ友人の父が梅田のナビオギャラリーの会員で年に数回、巨匠といわれるような画家の有名な絵を見る機会があり、それなりに知識はあったし目も肥えていたこと。

 3つ目に私の相方(妻)が芸大 出で身近に先生になりうる存在がいたということだ。

 始めは軽い気持ちで絵の描き方を教えて欲しいと頼んだところ、なんとなく手本を書き始めてくれて、それがスグに終わるのかと思いきやなかなか終わらず

『まぁ、こんな感じで・・・』

と言いながらどんどん書き込んでいった。それをボーッと見ていても退屈なので私もそれに続いて書き始めたが、私はスグに書きあがってしまうのに比べて彼女は1つの絵を延々と書き込み続け、いうなればその作業を永遠にでも続けられそうな雰囲気だった。

 私の絵を見せて何かアドバイスをくれといっても彼女の答えはいつもこうだ

『対象をよく見て、ある物をあるがままに・・・。』

そんなことを言いながらひたすら自分の絵に手を加えていく。

 

 私は普通の4年生大学の経済学部というこれまたありふれた学部を卒業しているので芸大の話を聞くととても新鮮で刺激的である。彼女が通っていたのは公立の大学であるにも関わらず入学試験で重きを占めるのはデッサンだったらしい。そのため高校3年生の時には美術系の予備校に通いひたすらデッサンの練習をしていたらしい。

今までデッサンの題材として出されたもので一番難しかった物はと訊ねると彫刻像

を透明のビニール袋に入れたものの陰影と遠近を表現することだったと、私が聞いたら気が遠くなるような話を聞かせてくれた。

 彼女は国のお金で美術の勉強をさせてもらったにも関わらず今は美術とは関係ない仕事に就いている。美術の世界から離れてずいぶんと時間が経つが、それでもときどきフッと一時はその道を志した人間の気配のようなものを感じさせる。

 ちなみにこれ、私が書いてみたものです。絵の感想は必要ありませんので、あしからず。。

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