ジギー・スターダスト

 昨夜は zepなんばで行われたデヴィッド・ボウイのフィルムコンサートに行ってきた。このフィルムは40数年前にロンドンで行われたLIVE映像のものである。43年前と言えば私はまだ小学生でこのLIVEを目れるはずもないのだがデビッド・ボウイに関しては高校生のころからのファンである。

 今までは楽曲は好きなのであるがどうにも捉えどころのないミュージシャンだと思っていたが、このフィルムを見て理解できた。彼は当時ミュージシャンではなく芸術家だったのだ。5年後に滅びる人類を救う救世主という物語というか設定を築きそれを演じる。それもまたグラムロックという音楽シーンの中で。

 現代アートとはその時代の空気というものが最も重要である。先日オークションで落札されたばかりに絵をシュレッダーにかけたことで話題になったバンクシーの絵だってその上手い下手を語るようなものではないし、おそらく未来の世界では「そんな話があったのか」くらいにしか評価されないものであるし、それは現代アートとしての正しい姿だとおもう。
それと同じように当時最高レベルの芸術の都ロンドンで最も評価された音楽を43年後に理解しようというのは難しい話で、そこは好きな者、理解できる者だけが鑑賞すればよいのだろう。

 当時のデヴィッド・ボウイは当時一番の芸術家であってその表現方法は賛否あるだろうが、分かる者には解るそいうものだと思う。と、小難しいことを言ったが、フィルムコンサート自体はとても素晴らしかったです。機会があればまた別のミュージシャンも見てみたいと思います。