徳を積む

 近頃の私は善い行いを多く行っている。もし私の全てを知る人がいたら私のことを「良い人」と称してくれるだろう。自分で言うのも変な話だが。

 もし神様がいて私のことを見ていたとしたら必ず褒めてくれるだろうし、死後の天国行きを約束してくれるに違いない。ここ数カ月の私はそれほどの善行をいくつも行ってきた。ただしかし、私の善行を全て知っている者はいない。他人に話すといっても今この場でブログに書いている程度だ。私の全ての善行を知っている者は一人もいない。

 なんだか空しくなることもあるのだが、私はこう思うことにしている。私は徳を積んでいるのだと。決して見返りはない。誰も褒めてくれないし何の報酬もない。これはそういうものだと。

 そもそもが、何がしかの報酬があったとしたら、それは仕事だ。労働や行為の対価として利益を得ていることになる。そうだ、私は徳を積んでいるのだ。そう思って納得することにしよう。。