私は既に父を亡くしているし、次男であって親とも離れて暮らしているのでなんの問題もないが、私くらいの年になってくるとボチボチ親の介護という問題が出始めてくる。
私の知人の話であるが、いよいよお父さんが今までのようには働けなくなり収入が少なくなってしまった。その知人のお父さんというのは長らく自営業者としてやってきており、年金は国民年金のみということだった。そしてもっと詳しく調べてみると、なんと60才から繰り上げ受給をしていて年金額が減額されていたそうだ。それも両親そろって。
そうなってくるといくら節約したところで年金だけでは生活が成り立つわけもなく、今後の生活について真面目に考えなければならなくなった。
私はそのことを知人から聞くのみで、いうなれば他人事として聞いていたわけであるが、これがなかなか難しい問題であると感じた。
その知人はそれなりに収入もあるし、もう1人兄弟もいるので兄弟2人で仕送りという形で両親を援助してやればなんとかなりそうだ。ただしかし、たとえ月々数万円という程度の金額であってもこれをいつまで払い続ければいいのか分からないということが大きな問題だと思う。
たとえば月々5万円ずつ5年間仕送りするとしたら総額で300万円だ。しかし、もしこれがこの先10年、20年と続けば総額は更に大きくなる。ましてや日本は世界有数の長寿国だ。もっと長期になることも考えられる。
親が長生きしてくれるというのは有難いことであるが、あまりに長期にわたって負担が続くとそうも言っていられない日が来るのではないかと、私が心配したのはその点である。
老後の為に蓄えをしなかったことや年金を繰り上げ受給したことなどその親にも問題はある。そうなると余計に負担を大きく感じてしまうのではないだろうか・・・。
こんなこと考える私は人の情というものが分からない冷たいヤツなのだろうか。自分の親の事ではないからこんな風に考えるのだろうか。いろいろと考えさせられる話である。。