クルマの傷って小さくても高く付きますよ。

先日クルマを当てられた。
当てられたと言っても交通事故ではなく、駐車場でのドアの開閉による事故である。
ことの顛末はというと、スーパーの駐車場にクルマを駐め降りようとしていると左隣のクルマの持ち主が戻ってきて、クルマに乗込もうとドアを開けたところそのドアが私のクルマの左ドアにゴンと音を立てて当たった。そのクルマの運転手は一瞬私と目が合い「あっ、やべぇ!」というような顔をした後即座にクルマに乗込み発進した。

それはもう「当て逃げ」だ。そのまま逃げられてしまっては私としては堪ったもんじゃない。私はすぐにクルマを降りて『当て逃げや〜! そのクルマ駐めて〜!!』と叫んだ。すると駐車場にの出口にいた駐車場係の店員が身を挺してそのクルマを止め、おまけに持っていた紙にそのクルマのナンバーを控えてくれた。実に丁寧で適切な処置である。

私はそのクルマの横まで歩いて行き運転手にドアを当てただろと詰め寄ると、なんと驚いたことにその運転手は当てていないという。ドアを当てた後、私と目まで合わせておいて、それなのにとぼけるとは、一体どういう神経をしているのか私は理解に苦しんだ。とりあえず自分のクルマのドアを確認してみるとそれは些細な傷で注意して見れば気付くという程度のものだった。別に新車でもないしどうでも良いといえばどうでも良いのであるが相手の態度が気にくわない。白黒はっきりさせなければ気が済まない気分になってきた。

警察に電話すると5分程度で警官がやってきて実況見分というのを始める。相手は依然として当てていないと言い張るが実況見分の結果、警官から「これはもう、ほぼ間違えないよ」とたしなめられる。そして私は相手の連絡先を聞き「見積書と請求書を送るので後は自動車ディーラーと話してくれ」というと相手は「ディーラーに修理に出すと高く付くからカーコンビニ倶楽部とかにして下さい。このクルマ任意保険に入ってないんです」と頼んできた。

私はもうその時点で完全に呆れて言葉を無くしてしまった。
まずはじめに「当て逃げ」だ。そしてその次は「しらを切る」そして言い逃れ出来なくなると「値切る」・・・・。

私としてはその程度の傷をわざわざ修理するつもりもなかった。相手は20代半ばくらいの若い男の子で、そんな者から金をむしり取るのも気が引ける。ふつうなら情けのひとつも掛けてやりたくなるのだが、コイツには情けの掛けようがない。私は彼の一連の行動にあきれ果てているのだ。そんなことをする前に彼はもっと他にすることはなかったか。何か他に言うべきことはなかったか。
「すいません」この一言ですべて済む話しだったのに。駐車場の係りの人や警官に余計な手間を取らせている。

帰り道、ディーラーに立ち寄り見積書を書いてもらう。小さな傷だから3〜4万くらいかと思っていたら何と8万円という金額が見積書に書かれてあった。ディーラーも事故での傷だから取れるだけ取ってやろうという考えなのだろうか。その8万円という金額を知って私は少し心が痛んだが、しかに任意保険にも入らずクルマに乗っている方も悪い。その見積書をそのまま相手に送るように私はディーラーの担当者に伝えた。




余談
私の携帯電話はGPS機能つきなんだけど、110番に電話すると場所を言わなくても向こうは分かるみたいで、すごく便利だなと思いました。この電話ずいぶん長く使ってるけど初めてこの機能が役に立ちました。。