前回の日記にも年々「年末らしさ」「正月らしさ」が無くなってきたというようなことを書いた。その事の善し悪しは私にはわからないが、何故「正月らしさ」が無くなってきたかというと正月を正月らしく過ごさない人が増えてきたからのように思う。
私が子供の頃は大晦日ともなれば一家の主人は大掃除、主婦はおせちの準備にと大忙しだった。なぜなら仕事納めが済んで時間があるし、正月は食料品を扱う店が閉まっているので正月に食べる物の準備をしておかないと大変なことになるからだ。しかし昨今では大晦日に働いている人は大勢いるし、スパーマーケットは元旦から営業しているのが当り前となった。
なるほど、皆が休んでいるときに店を開ければその日、その近辺の客は独り占めできる。それなりの売上げを見込めるというものだ。
似たようなことに、普段の営業時間の問題もある。昔、ほとんどの店はだいたいが日没頃までの営業だった。それが営業時間を延ばすことによって売り上げが見込めるのか、どんどんと営業時間が長くなり24時間営業の店も多くなった。私の家の近所では平日夜の10時まで診察している歯医者まで現れた。街を歩けば24時間営業のコンビニや飲食店の照明が明るい。便利なことだといえば確かにそうなのだが・・・。
営業する側は明らかに過当競争となっているし、利用者も利便性を追求し過ぎてはいまいか。おじさんぶって『昔は良かった』というつもりはないが、ほんの少しの不自由を受け入れたほうが豊かにいきられるんじゃないかと思えてくる。