中国 ウサギの反撃

インターネットが普及すると独裁国家は保たないだろうな〜。
こんな動画だって何度削除されてもまたアップされるし。



以下、解説


・免責声明

・哐哐哐動画 2011年うさぎ年正月動画

・花火打ち上げ。旧正月の上掲

・絵本のプレゼント。メモには「哐哐へ。明けましておめでとう。小紅より」

・喜ぶ哐哐。包みを破ると、「ウサギの哐哐」という題名。

・遠い遠い未来、ある美しい森の中で。歌は中国の有名な児童曲。「白い白いウサギ、お耳がぴんと立っている……云々」

・三虎ミルクのトラック到着。お母さんが子どもにミルクを飲ませると……。爆発。メラミン混入粉ミルク事件の風刺。メラミン混入粉ミルク事件は2008年ですが、廃棄されていなかった粉ミルクが再利用されていることが発覚しました。本サイト過去記事を参照。

虎の基地(?)である洞窟にウサギが抗議の突撃。演壇に並ぶトラ、下にはウサギたち。「調和(和諧)森林を作り上げよう」の横断幕がかかっている。「和諧社会」は胡錦濤政権のキャッチコピー。

と会場に火災発生。焼け死ぬウサギたち。トラが一言。「動くな!まず幹部から先に避難する!」おそらく上海高層マンション火災を風刺したもの。 (追記)Twitterでコメントをいただきました。1994年のカラマイ市大火を風刺したもの。劇場で発生した火災で325人が死亡。うち288人が小中高の生徒だった。居合わせた官僚は「幹部を先に通しなさい」と叫び、先に逃げ出した。

外に出ると殴られているウサギ。文句をつけていたせいか。

再び村のシーン。ミルクで赤ちゃんが死んだことを悲しんでいると、トラが操るショベルカーが出動。「拆」と書かれた家を壊していく。中国では取り壊し予定地の家にはチョークで「拆」と書かれる。

スロットマシーン。「拆」が横に3つそろうとコインが大量に。土地収用で政府が儲けていることを指す。

テレビ。「慰問」と書いた札を持つトラ。感謝という札を持って迎えるウサギ。貧困家庭を訪問など中国政治家のショーを意味する。

トラに囲まれた家に立てこもるウサギ。いわゆる「釘戸子」(立ち退き拒否戸)を意味する。ウサギは自ら体に火を着ける抗議の焼身自殺。昨年11月、黒竜江省の事件を風刺。本サイト過去記事を参照。

キレたおじいさんウサギが「抗議」すると、トラに殴られ拉致される。

追いかけるウサギの哐哐とその妻。と、いきなり走ってきたトラの車に妻がひき殺される。トラの運転手が下りてきて一言。「オレの親父は虎剛だぞ!」。李剛事件を指す。本サイト過去記事を参照。

1人、虎剛の車を追いかける哐哐。すると、道の先におじいさんウサギを捕えていたトラたちが。車がくるのを見計らっておじいさんを道に投げ出し、ひき殺される。銭雲会事件を指す。ブログ「壺齋閑話」の記事「銭雲会 Qian Yunhui の死を巡る謎」を参照。

うつむきながら、家族の悲惨な死を思い出す哐哐。顔を上げると、悪魔の形相に変わっている。

哐哐率いる兎の大群がトラの家を襲撃。1人、2人と強いトラにやられていくが、ひるまずに襲いかかっていく。哐哐自身も命を落としながら、虎剛を倒す。

場面変わって。絵本の前で目を覚ます人間の哐哐。絵本の最後のページには「この後、森のウサギたちは幸せな生活を送りました」と書かれている。

人間の哐哐が「こりゃ本当に意義深い1年だったなぁ」と一言。お母さんが「餃子包むの手伝いなさい」と呼ぶ声。
哐哐が走っていく。

「うさぎ年になったぞ!ウサギだって追い詰められると、人を咬むんだ!」の文字。

エンドロール。