海老蔵

昨日来、歌舞伎役者の市川海老蔵が何者かに襲われ大怪我を負ったとのニュースを何度も目にした。そしてその後、続々と続報が続き海老蔵の私生活に付いての記事までが目に入るようになった。

この海老蔵さん、どうやら酒癖が悪いようである。酔ったときは『おれは人間国宝だぞ!』とすごむのがいつものパターンであったらしい。

本人はさぞや「人間国宝」という立場にプライドをもっていたのだろう。そういえば落語家の桂ざこばも「うちの師匠は人間国宝や」と自慢げに話しているのをテレビで目にしたことがある。人間国宝とはさぞかしスゴイものなのであろう。ところでその人間国宝に指定された本人にはどんなメリットがあるのだろうか? 気になったのでWikipedia人間国宝について調べてみた。

人間国宝(にんげんこくほう)は、日本の文化財保護法に基づき同国の文部科学大臣が指定した重要無形文化財の保持者として各個認定された人物を指す通称である。文化財保護法には「人間国宝」という文言はないが、重要無形文化財保持者を指して人間国宝と呼ぶ通称が広く用いられている。

ふむふむ、なるほど・・・。
更に読み進めると

文化財保護法の当初施行時(1950年)から、無形文化財に関する規定は存在したが、当初は国が保護策を講じなければ「衰亡の虞(おそれ)」のある無形文化財のみが保護の対象とされていた。1954年、文化財保護法の第一次改正によって重要無形文化財の指定、及び保持者の認定制度が同法に規定された。・・・・中略・・・・日本国政府は、重要無形文化財の保護を目的として、人間国宝(各個認定保持者)に対して年額200万円の特別助成金を交付している。保持団体に対しては伝承者養成事業や文化財公開事業に対してその経費の一部を助成している。国立劇場では能楽文楽、歌舞伎などの後継者養成のための研修事業が行われている。

旧法とはいえ、国が保護策を講じなければ「衰亡の虞(おそれ)」のある無形文化財が対象って・・・・。
しかも保護するためにお金を貰ってるって・・・。まぁ、トキみたいなもんか・・・。

国に保護して貰って国からお金を貰ってるって、なんか格好悪くないですか? 格好悪いは言い過ぎかもしれないけど、イメージはかなり悪いような。
ある意味、生活保護受給者とあまりかわらないような気も・・・。

歌舞伎は十数年前に1度見に行ったことがあるが、たしかにアレは国の保護がなければ衰退してしまうもののように思う。身銭を切ってまた見に行くかと聞かれれば「絶対に行かない」と答えるだろう。だけど、しかし、当の人間国宝としてはそれが大きな拠り所なのであろう。。